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三輪車横転の記録

 三輪車はバランスが悪くてよく転倒したと言う方がおられます

が それは間違いで

   写真下の当時乗っていたZZ-R1100(凡そ250kg)をアウトリガー無しで、吊った時の画像ですが、モーメントの力で車体が傾きますが決して転倒はしません、


 二トン積みクラスのオート三輪車はミゼット等の軽三輪車と違い滅多に転倒することは無いのです、これは高荷重に耐える為の12枚の硬いリーフスプリングと低重心設計、長いホイールベースが関係しているのです
 悪路では四輪トラックよりも安定して走ります

 


 でも、三輪車を横転させた事が
           何度かあります
 一度目は写真下の場所なのですが、三速全開でコーナー進入、クイっとハンドルを切った途端、駆動が抜けたと思うと、真横状態になりズガガガ 〜と音を立てて20mほど滑って行って、いきなりドカーンとコンクリートの擁壁に衝突、首の骨が折れるかという衝撃の後、なんと自分で起きました

 周辺はコンクリートの削れた粉が充満して、煙の様になり、 ドアは左右外れて飛んでいき、250kgの簡易クレーンは首がひん曲がり、ウインチは割れ、荷台の鳥居も大きく曲がってしまいました、
 ですが、そのままドアを拾って装着、自走で家へ帰ったのです
 
 この事は思い出すたびに思うのですが、積荷が空であった事とともに、家屋や車の相手がいなかった事や、何より歩行者を巻き込まなかった事は本当に運が良かったのだとしか思えませんでした
 その後、鳥居を作り直し、クレーンをより大きな1.5t吊りの電動タイプに交換し、現場の機械設置で使っていました
 このクレーンは珍しく電動式でも機械式タイプで音が静かで、動作がとても素早く、ブームを何段伸ばしても速度の変わる事が無い優秀なクレーンでした
 ですが、自重が重すぎたのです、、、

 二回目は上の場所から100mくらいの場所で(笑) 横転しました

荷物を頻繁に積む関係でクレーンのブームを前に倒したまま走行中、コーナーでリヤが縁石に一瞬乗り上げると、そのまま横転したのです、
 幸い 30km/hくらいしか出ていなかったので、私は屋根で頭を強打しただけで済みました 
 このときも対向車や歩行者を巻き込まなかったのが幸いでした
 この時、池之原青年団の方が(秋祭りの為)いてたのですが、その中の一人の方が親切にも仲間を呼んでくれて、20人程で引き起こしを手伝ってもらい道路に復帰する事ができました (後日祭礼の際にビール一ケースを持っていきました)

 この三輪車はボランティアで何度も故障車の牽引、路外転落や脱輪、事故のレスキューをしましたが、それが他人にレッカーされるとはなんとも情けないものだと思いました
  
転倒の際に屋根や荷台を損傷、化粧直しを兼ねて荷台新規製作した
 クレーンも二トン吊のクリッパーが行動復帰した為、三輪車から1.5tを降ろし、軽量な500kg吊の簡易クレーンを装着した

 今思えば、あの時危なかったなという事もあったり、それでも大きな事故にならずに済んだのは、ひとえに旧車の悪運の強さに救われたのではないか?と思う事があります
 
 
 旧車は悪運が強いのだと思います、

  車は車の一生のうちに故障、事故、天災、それが無くても「寿命」という廃棄される運命を抱えて動いています、旧車はそれらのファクターの中で何十年も生き 残ってきました、その偶然の産物、或いは前オーナーの努力によって残されてきた旧車は、やっぱり大事にしなければいけないのだと思いました 
私は物にも魂があると考えます、人間が機械に手を掛けてやれば、其れ相応に機械も答えてくれるのだと信じています


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